サテン生地は布の中でも最もラグジュアリーかつ愛されている布の一つです。どのように製造されているか、どのような特徴を持っているか、また何に使われているかなど、ここでサテン生地についてご紹介します。
サテン生地って何?
サテン生地はシルクなど繊維そのものではなく、三大組織の一つである朱子織物(繻子とも書く)を指します。主になめらかでつややかな光沢がある個性的な表面を持っています。サテン生地は基本的な平織物とは異なった特定の製造方法で織られます。
コットン、ウール、シルクなどの繊維での朱子織はサテン生地になりますし、ポリエステルやアセテートといった合成繊維もサテン生地によく使われています。
広く使われているサテン生地の種類:
- ダッチェス・サテン – 気品がありしっかりしたドレープの出来る重めのサテン生地
- ポリ・サテン – ポリエステル・サテンの省略;ポリエステルの繊維から作られる
- コットン・サテン – コットンから織られるサテン生地
- シャルムーズ・サテン – 軽い布で、エレガントかつ優雅なドレープがでる布
- ファーマーズ・サテン – シルケット加工されたコットンから作られる生地
- バロネット・サテン – コットンの裏地、レーヨンもしくはシルクの表地からなる布
- ガッター・サテン – シルクの縦糸とコットンの横糸で織られる生地
どのようにして作られるの?
サテン生地は、古くから使われている基本的な織りの3大組織のうちの朱子織物を指します。他の2つは平織りと綾織りです。綾織りとも似た織り方ですが、糸が長く浮いている織り方のため表面は光沢のある布となります。天然繊維か合成繊維かいったん糸が決められると織物が開始されます。
正式なサテンとされるためには何点か守らなければならない織り方があります:
- 生地は少なくとも4本の糸で編まれなければならず、そのうち1本の糸は"浮いて"いるように、そして他の糸と垂直になるように縫われていること。
- 縦糸(縦に走る糸)と呼ばれる一番上の糸、横糸(水平に走る糸)と呼ばれる一番下の糸とで構成される。
- 多くの光を反射するように糸を浮かせた織り方織られる。そのためつやつやした輝きが見られる生地となる。
サテン生地の使用目的
サテン生地はファッション、インテリアデザイン、装飾品などのホームグッズなどに幅広く使われています。ナイトガウンなどの寝巻き、ブラウス、シャツ、ネクタイ、スカーフ、エレガントでフォーマルなドレス、ハイエンドな寝具類、家具やランジェリーなど、普段から使うアイテムの多くに見ることが出来ます。サテン地は上品でゴージャスな布のためウェディングドレスにも良く使われます。
合成繊維で作られるサテン生地はスリップやキャミソールなどとして、ウールやベルベットの裏地として使用されることもあります。
結婚式など正装行事に使用する女性のフォーマルなフットウェアとしても広く使われているサテン生地、その生地はバレエシューズにも使われています。
布の特徴について
サテン生地はロマンチックかつ豪華でセンシュアスな布として有名です。サテン生地に特徴的な光沢のある表面以外に、以下のような特徴を併せ持っています:
- つややかな光沢のある表面
- ドレープのような美しく優雅な風合い
- 耐久性があり強い
- 全体的にピンと密に織られている
- しわになりにくい
- なめらかな表面
- 通常裏面は光沢なし
- 扱うのが少し難しい生地
サテン生地の長所
主な長所としては高価なものもありますが、布が比較的お手頃にお求めいただけるものもあることです。サテン生地は他の布生地と違って、シルクサテン、ラグジュアリーで高価なサテン、またはポリエステルやナイロンなどの合成繊維から作られたサテンと繊維を選ぶことが出来ます。どの繊維を選ぶかによってお手入れの簡単さも違ってきますが、シルクからなるサテン生地はドライクリーニングのみ推奨となり選んだ繊維によってお洗濯方法を変える必要があります。合成繊維のサテン生地は比較的お手入れが簡単で、ご自宅でのお洗濯が可能です。
サテン生地は軽いうえになめらかな手触りを持っており、ランジェリーや寝巻きといったお肌に直接身に着けるアパレルアイテムに良く向く生地です。